財務省が9日に発表した2023年度上期（4~9月）の国際収支統計の速報値によりますと、貿易や投資などの海外との取引状況を表す経常収支は12兆7064億円の黒字だったようです。前年同期から3倍に増え、年度の半期ベースで過去最大となったとのことです。資源高の一服でエネルギー関連の輸入額が減少したもようです。貿易収支の改善が経常黒字を押し上げたとのことです。経常収支は輸出から輸入を差し引いた貿易収支や、外国との投資のやり取りを示す第1次所得収支、旅行収支を含むサービス収支などで構成するようです。輸入額は13.2％減の51兆266億円でした。原粗油や液化天然ガス(LNG)、石炭の輸入が減ったようです。輸出額は微増の49兆6214億円となり、半導体不足の緩和で自動車の輸出が好調だったようです。為替相場は23年度上期は平均で1ドル=140円99銭と、22年度上期の134円1銭に比べて円安になったようです。原油価格は1バレルあたり83.52ドルで、前年同期より25.3％安くなっているようです。円ベースでは1キロリットルあたり7万3332円と21.2％下がったとのことです。海外からの利子や配当の収入を示す第1次所得収支は3.9％増の18兆3768億円だったようです。証券投資収支の黒字が6兆1052億円と30.4％増えて、金利上昇や円安の影響を受けたもようです。サービス収支は2兆3347億円の赤字で赤字幅は29％縮小したようです。インバウンド（訪日外国人）が増えており、旅行収支の黒字額は1兆6497億円と15倍ほどになったようです。23年4~9月の訪日客数は1258万人で、新型コロナウイルス禍前の19年同期の8割弱の水準に戻っているとのことです。