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市場に一段高の声 長期金利 日銀の動き見極め

国内債券市場で長期金利が上がり、債券価格は下がってきました。
長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは26日、一時0.175%をつけたようです。日本銀行がマイナス金利政策の導入を決めた2016年1月29日以来の高い水準です。米国の長期金利上昇と日本銀行が一定の金利上昇を容認するとの見方から市場では一段高を見込む声も出ているようです。日本の長期金利は26日午前に0.175%まで上昇し、前日に比べ0.025%高い水準です。米長期金利の上昇をきっかけに直近で最も高かった18年10月の0.155%をすんなり超えたようです。
25日に一時1.61%と、およそ1年ぶりの高水準をつけました。
上昇したもう一つの主な原因は日本銀行が現在実施する金融政策の点検を受けた政策修正の思惑です。
緩和政策の長期化に伴う金融機関への副作用を和らげるため、点検では長期金利の誘導目標をゼロ%程度とした上で、その変動を「プラスマイナス0.2%」としている許容幅の拡大が取り沙汰されているようです。
日本銀行が今の変動許容幅を示したのは18年7月。その直後に長期金利は上昇したものの、日本銀行が臨時国債を買い入れオペ(公開市場操作)を実施して一段高を防ぎ、これまで市場では0.15%程度が事実上の上限とみられてきました。
SMBC日興証券の森田長太郎氏は「(指定した利回りで国債を無限に買い入れる)指し値オペなど金利上昇を抑制する手段はあるが、政策点検を控えて動きにくい。一時的に長期金利が0.2%を上回ることもあり得る」と言っているようで、東海東京証券の佐野一彦氏は「変動幅拡大との見方が市場で意識されるなか、米金利の上昇基調が続けば、国内の長期金利は一時的に0.3%に近づく場面もあるだろう」とみているようです。
焦点になるのは米連邦準備理事会(FRB)の動向です。SMBC日興の森田氏は「上昇の勢いが急なため、今後はFRBから行き過ぎた金利高をけん制する発言が出てくるのではないか」との見方を示し、岡三証券の鈴木誠氏も「米長期金利はほぼ限界まで上昇したのではないか。金利上昇に伴う株安で投資家の過度な楽観ムードが和らげば、日米金利の上昇余地は限定的だろう」と話しているようです。
点検結果そのものが金利低下を促すとの声もあるよですが、日本銀行は点検の目的を「より効果的で持続的な金融緩和を実施していくため」としています。

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