政府は26日、2022年版の中小企業白書を閣議決定しました。原材料価格の高騰や新型コロナウイルス感染などに直面する中小企業の動向を分析したようです。今後の経営上の不安要素として「原材料価格・燃料コストの高騰」を挙げた企業の割合は67.4％で、前年調査の14.5％から大幅に高まったとのことです。適正な価格転嫁が中小企業の賃上げ原資確保に重要だと指摘したようです。コロナの影響を不安要素に挙げた企業は45.0％で、昨年の79.9％から下がり、人材不足・育成難は37.0％が不安視したようです。国内の消費低迷は61.3％で、昨年に引き続き多かったようです。コロナ下で事業再構築に取り組む企業の割合は宿泊・飲食サービス業と小売業で高く、早期に取り組んだ企業ほど売上面での効果が出ているようです。販路の新規開拓などの事業再構築が既存事業とのシナジー効果を生んでいる企業が多かったとのことです。人的資本やブランド構築など無形資産の重要性にも着目し、人的資本への投資では、計画的な研修を実施する企業の売上高増加率が高く、従業員の意欲向上につながると分析しました。ブランドの構築が販路拡大や利益率の向上につながった事例も紹介したようです。小規模事業者は約8割が事業見直しに取り組んでおり、既存製品の情報発信の強化に加えて、コロナに対応した商品やサービス導入など新商品の開発に取り組む企業が多いとのことです。